障害区分と障害原因(バグの分類)

テストエンジニア品質保証QA障害管理

障害(バグ)は以下のように分類され、障害管理台帳で分類ごとに統計をとることによって障害の傾向を可視化し、組織や開発プロセスの弱点を見つけることに役立てます。

障害」の種類 → 障害区分(論理ミスやインタフェースミスなど)
誤り」の種類 → 障害原因(単純ミス、考慮漏れなど)

参考: バグとは何か(テスト関連の用語について)

障害レポートに記載する項目「障害区分」と「障害原因」は、はっきりとした分類上の定義がなく、各企業各プロジェクトでまちまちな内容になっているかと思います。
あくまで一例ではありますが、これら2つの分類についてまとめましたので以下に示します。

工程障害区分備考
設計 要件定義誤り要件不適格
要件定義不完全要件の欠如
機能仕様誤り機能不適格
機能仕様不完全機能の欠如
表記不良記述の間違い、曖昧、不明瞭、誤字・脱字など
設計・製造論理ミス制御不良、処理論理誤り、処理不足など
リソース制御誤り変数の初期化・解放漏れ、宣言誤り、メモリオーバーフローなど
データ制御誤りポインタ操作、配列操作、JSONフォーマットなど
インターフェースミス他モジュール呼出、外部API、ライブラリ、システムコール、MWなど
ユーザインターフェース不良画面体裁、ユーザビリティ、操作不良など
製造タイミング制御不良競合条件誤り、マルチスレッド、DBトランザクションなど
異常系処理不良エラーチェック不良、異常系未対処、異常系処理誤り
機能実装誤り
機能不完全
性能不良
デグレード既存機能障害、修正済み不具合の再発、レベルダウン
その他外部要因外部ライブラリ、連携サービスの不具合など
環境不良OS、MWのバージョン違い、パッチ未適用など
重複障害
仕様通り
その他

表1 障害区分(障害の種類・分類)

障害原因
a) 業務・仕様の理解不足
b) 論理矛盾
c) 考慮漏れ
d) 技術不足
e) コミュニケーション不足(連絡・周知漏れなど)
f) 誤記
g) 記述漏れ
h) 書類作成能力不足
i) 単純ミス
j) 異常系対処漏れ
k) 外部障害(障害ではない)
l) オペレーションミス(障害ではない)

障害区分と障害原因

表2 障害区分と障害原因

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